コールドケース シーズン1 第19話「小切手(Late Returns)」
米国放送日:2004年4月4日
監督:David Straiton
今回の監督David Straitonはシーズン1 第5話「ランナー」でも監督を務めています。
簡単なあらすじ
ある夜、ダレン・クリーマンという男が殺される。
現場に呼び出されたリリーたちが男の部屋に入ると、1992年に殺されたヴァネッサ・プロッサーの記事や写真が部屋中に貼られていた。
未解決のままで終わったヴァネッサの事件と殺された男の関係をリリーたちが再捜査する。
※時期により配信が終了してる場合があります。
今回の事件
1992年11月3日 ヴァネッサ・プロッサー事件
大学生4年生のヴァネッサはクリントン政権事務所を手伝っていた。11月4日の祝勝会の翌朝にデラウェア川で遺体が発見される。遺体は首の骨が折れていた。
当時関わっていた人物たち(※ネタバレ含みます)
ネタバレになるのでご注意ください。
アーロン・ドゥートラ
ヴァネッサの元恋人で当時の第一容疑者。
祝勝会のパーティーで追い出されていた。
ベス・リアードン
ヴァネッサの親友。現在は建築家。
デイヴィッド・レイク
当時政権事務所の代表。現在は下院議員。
地元はレディング。
アビー・レイク
デイヴィッドの姉。現在はデイヴィッドの秘書として働いている。
マーヴィン・ドビー
クリーマンが殺される前に電話で話してた男。
レディング在住。
犯人&犯行
がっつりネタバレになります!!!
デイヴィッドとアビーの秘密をヴァネッサは突き止めるが、それでもかまわないと交際を続ける意思をデイヴィッドに告げる。
しかしアビーとのことがトラウマになっているデイヴィッドはヴァネッサを階段から突き落としてしまう。
そんな中でもデイヴィッドが助けを求めたのがアビーであり、ふたりで橋からヴァネッサの遺体を放り投げる。
第19話「小切手(Late Returns)」のネタバレ感想
感想にはネタバレがありますのでご注意ください。
複雑な人間関係をまとめました。
今回かなりストーリーが作り込まれてて登場人物の人間関係がものすごいことに・・・。
ちょっと頭を整理しましょう(ネタバレあります)
車の中で殺された男は誰?
ダレン・クリーマン
ヴァネッサの実の父親。
ヴァネッサの母親キャロルの高校時代の恋人で、同窓会で再会し1度だけ関係を持ってしまう(この事は夫であるPJには知らせていない)
クリーマンは奥さんと死別し、気晴らしにヴァネッサの事件を調べていた。
3年前にキャロルの前に再び現れ、ヴァネッサの部屋を確認。
そこからマーヴィン・ドビーを突き止め、デイヴィッドとアビーの秘密に近づきすぎたためアビーに殺される。
ヴァネッサと同じ流血症のため、ヴァネッサが自分の娘ということには気づいてた模様?
マーヴィン・ドビーは誰?
デイヴィッドとアビーの母親の元恋人で、ふたりが10代の時に一緒に暮らしていた。
その際にデイヴィッドとアビーが姉弟以上の関係を持っていることを知ってしまう。
そのネタで二人をゆすり、小切手を受け取っていた。
その小切手を書いてるところを目撃したのがヴァネッサ。
なんのために小切手を切っているのか調べてしまい、実際にドビーに会いに行って真実を聞かされる。
今回は登場人物の人間関係が複雑で聞き逃すとわけがわからなくなりそうでした。
闇深き姉と弟
デイヴィッドとアビーは今では下院議員と第一秘書としてのし上がってますが、幼少期は悲惨で、貧しい街レディング出身でした。
母親は売春で逮捕歴があり、ふたりが10代の頃はマーヴィンと同居していたり、なかなか複雑な家庭で育ったようです。
そのためふたりの絆は強く、遂には体の関係まで持ってしまうという・・・。
しかし二人の関係はアビーのほうが弟のことを強く愛しているようでした。
実際デイヴィッドはヴァネッサと交際していましたし。
しかしヴァネッサに触れられるだけで、デイヴィッドはアビーとの関係がフラッシュバックしてしまい、トラウマを抱えているような描写も・・・。
自分でも不健全な関係だというのはわかっているからこその、フラッシュバックだったと思うし、
それでもヴァネッサを突き落としてしまったときに、真っ先にヘルプを頼んだのが姉のアビーというのだから・・・。
闇がなかなかに深い。。。
結局この事件は、姉のアビーが弟をかばい逮捕されましたが、実際に突き落として殺してしまったのはデイヴィッドでした(殺意はないので事故ですが)
しかしデイヴィッドは自分が逮捕されなくても相当な闇を抱えて生きていくのでしょう。
自分のためなら逮捕されてもかまわない。秘密を探るものは殺す。そんな愛が重すぎる姉。
この存在がどれだけこれからの人生に影響を及ぼしていくんだろう・・・と考えると。。
逮捕されなくても地獄ですね。
彼の心にはアビーというトラウマが一生刻まれるのでしょう。
最後、スコッティが変に暴走しなくてよかったよ~と最後までハラハラしたのは私だけじゃないはず(青臭いスコッティなのでね)
そしてこの事件。世間も、親も、真相は知らされていない。
親であるキャロルもヴァネッサの父親のことは夫には知らせてないし。
すべてが闇に葬られている感じがなんとも言えませんでした。
遂にリリーが決断
リリーとカイトの関係は進展もなく。リリーはカイトのことを決断せずに仕事ばかりしていたため、
カイトは違う女性とお近づきに・・・。
その姿を目撃したリリーですが、なんだかんだで嫉妬しちゃってたし、いつも冷静なリリーがちょっと感情的になってましたねw
可愛いんだからもう!
そういえばカイトって最後に出演したのいつだっけって調べてみたら「ダンスパートナー」が最後の出演でした。
一緒にディスコを踊りに行こうよって誘ったのが最後だったのですね・・・。
ディスコで変な踊りしてリリーに引かれちゃったのでは?w
これから二人の関係はちゃんと恋人らしい関係になるんでしょうか~?
仕事で大忙しのリリーですからね~。
1992年
今回事件が起きたのは1992年。
前回に引き続き90年代が舞台の事件でした。
1992年はまさにドラマでも描かれていたクリントンとゴアがタッグを組み、大統領選挙で勝利した年です。
1993年の就任式でクリントン氏が大統領に、ゴア氏が副大統領に就任しました。
あれだけ選挙活動に励んでいたヴァネッサは念願のクリントン大統領を見ることなく亡くなってしまったということですね。
1992年に公開された映画
「アラジン」
「ボディガード」
アカデミー賞受賞作品「許されざる者」
挿入歌
オープニング
Don’t Stop
by Fleetwood Mac
ヴァネッサが料理中に指を切ってしまうシーン
Dreams
by クランベリーズ
アーロンがパーティに来るシーン
Hey Jealousy
by ジン・ブロッサムズ
アーロンがヴァネッサとデイヴィッドが二人でいるところを見てしまうシーン
What’s Up?
by 4 Non Blondes
ベスがヴァネッサにラブレターを渡すシーン
Can’t Do A Thing
by クリス・アイザック
ラストシーン使用曲
デュラン・デュラン – Ordinary World
今回のラストシーンの曲はイギリスのロックバンド、デュラン・デュランの「
1993年2月23日に発売されたアルバム「デュラン・デュラン」に収録されている楽曲で、
ライブエイド出演から低迷していたデュラン・デュランが90年代に復活を遂げたアルバムでもあります。
「Ordinary World」は全米で3位を記録。
今回の事件は1992年11月に起きた事件ですが、この曲自体は1993年にリリースされた曲でした。
まさに歌詞の通り「平凡な世界」ではなかった今回の事件。
最後、リリーがヴァネッサの亡霊を見たときは、真相を世間には知らせることができなかったからか、スッキリしない表情でしたね。
コールドケースエンディング曲をまとめたプレイリストをAmazon Musicに作りました。
今回の一言
「ボスは老眼でしょ!」ってスティルマンに真面目にハッキリ言うスコッティに笑っちゃったw
次の回、第20話「取引(Greed)」の感想はこちら
コメント