コールドケース 第10話「ヒッチハイカー(The Hitchhiker)」
米国放送日:2003年12月21日
監督:Marita Grabiak
今回の監督はマリタ・グラビアク。
「ギルモアガールズ」や「ヤングスーパーマン」「エイリアス」でも監督を務めたことがあります。
簡単なあらすじ
1997年、20歳のヒッチハイカー、マットが森で胸を38口径で撃たれ死亡。
直前にはカジノで3000ドルを儲けていたが、そのお金は犯行現場からは消えていたため、当時は物取りの犯行として捜査していた。
3年後、同じようにヒッチハイカーが森で射殺される事件が他の州で2件発生。
使用された銃はどちらも38口径だった。
犯人は同一人物なのか、リリーたちが捜査を始める。
今回の事件
1997年6月08日 マット・ミルズ事件
若いヒッチハイカーが森で胸を撃たれた事件。被害者はマット・ミルズ。当時は物取りの犯行として処理されていた。
昼間は証券会社で働き、夜は大学に通うマット。
しかしマットはスコッティの元上司に強盗で逮捕されていた過去があった。
また、同じような事件が2件発生しており、ニュージャージーでは2000年の秋、デラウェアではひと月前に事件が発生していた。
当時関わっていた人物たち(※ネタバレ含みます)
ネタバレになるのでご注意ください。
ケイティ・ミルズ
マットの妹。事件当時は10歳。
現在は16歳になり、マットと同じく大人扱いしてくれるブレインに感謝している。
ブレイン・ロビンス
マットのいとこで若い頃ふたりでスーパーに強盗に入ったことがある。
現在はアトランティックシティに住み、ビジネスを始めようとしている。
ヘンリー・フロイド
デラウェア警察と絞りこんだ容疑者。逮捕歴が山ほどある男。
現場に残された靴のサイズ、銃の口径も一致している。
ジャニス・ブロック
ヘンリーの愛人。
10年ほどの付き合いでうんざりしている。
イヴァン・メドベデンコ
マットが強盗に入ったスーパーのロシア人店主。
気性が荒く、過去に万引き犯に銃を撃ったことも。1973年にアメリカに移住してきている。
ミスタージョーイ
銃を取り扱ってる質屋。メドベデンコに銃を売買していた。
犯人&犯行
がっつりネタバレになります!!!
ブレインはマットにビジネス話を持ち掛けていた。「資金はどうする?」とマットが問いかけると、ブレインはカジノで強盗すればいいと後先をまったく考えていない。うんざりしたマットはビジネス話を断り、ブレインに説教をする。
マットが成長した姿に腹を立てたブレインは悔しくて激怒。翌日、ヒッチハイクしていたマットを拾い、森で射殺する。
ちなみに犯行時に利用した車は当時レンタカーで働いていたブレインが会社に黙って無断使用したもの(ホンダのアコード)
声優さんが豪華だったのでてっきりメドベデンコが犯人かと早とちりしましたよ。
第10話「ヒッチハイカー(The Hitchhiker)」の感想
感想にはネタバレがありますのでご注意ください。
慕われてた自分と成長していく年下の子
今回は昔慕われてた自分と、成長して離れていく年下のいとことの関係がなんとも。。。
これはいとこじゃなくて先輩後輩でもあるあるななのでは。
昔は何にもわからなくて、とりあえず近くにいるお兄さんお姉さんのいう事を聞いて慕うけれど、自分もその過程で成長していって「ん?なんか違う」と思うことありますよね。
先輩後輩ならまだ環境を変えて引っ越したりで疎遠にしたりできるけど(難しい場合ももちろんある)今回はいとこだもんな~。マットのご両親はブレインのことは何か気づけていたのかな?
親としてはあまりつるんでほしくない子供ってもちろんいますよね。。。
ここをなんとかしたいときはどうしたら良いんでしょうかね。やはり自分の子供を信じて待つしかないのだろうか。
さらっと女性をバカにする
今回スコッティの上司がリリーを小ばかにするようなシーンがありましたね。
コールドケースはこういう人間関係を描くのがリアルだな~と思います。
たわいもない会話の中での上司からの発言。スコッティは「優秀ですよ」とかわしていたけど、内心複雑だっただろうな。ここで「女性差別ですよ!」なんて強くいうのも面倒くさいしね。
そう考えるとヴェラとかジェフリーズって優しい。もちろん過去に色々女性差別発言はしてそうだけど(特にヴェラなw)リリーたんと仕事して変わっていった部分もありそう。
スコッティの暴走
今回はスコッティが事情聴取で暴走してしまいましたね。
青い、青いんだよスコッティは!
これにはリリーたんもだけど、スティルマンも難色を示していました。
リリー&スティルマンの、ダメだったところはビシっと言う大人の余裕。格好いいなぁ。
その後リリーたんにピリピリ八つ当たりしていたのはスコッティ。若いです。
最後はスコッティがメドベデンコのスーパーに行って和解していたけど、ロシアから逃げてきた彼にあの事情聴取はダメだったね。スコッティ。
メドベデンコが事情聴取でいきなり怯えだしたのは、KGB(ソ連国家保安委員会)を思い出してしまい、子供を殺されると思ってしまったから。
万引き犯に銃向けちゃう店主だから犯人!って思うのはわからんでもないが、実際犯人説濃厚だったヘンリーが空振りって状況だったのだからあそこで暴走しないで欲しかった。
1997年
今回事件が起きたのは1997年。
海外ドラマでは「ふたりは最高!ダーマ&グレッグ」が始まった年で、フレンズは第3シーズンに突入。「ビバリーヒルズ青春白書」ではメンバーが大学を卒業した年ですね。
ここ日本では安室奈美恵さんの「Can You Celebrate ?」が大ヒットしたり、裏原宿がトレンドになったりと活気があった時代でした。
1997年に公開された映画
「インデペンデンスデイ」
「スリーパーズ」
アカデミー賞受賞作品「タイタニック」
ゲスト出演者
今回マットの妹役を演じたのはTrish Coren。
2003年、Trishが18歳の時に女優を目指してにロサンゼルスに引っ越してきます。
1年も経たないうちにこの2003年に放送されたこのコールドケースのエピソードで被害者の妹役で女優デビュー。
女優の卵でいきなりセリフありの配役をゲットするのは凄い!
2005年にはホラー映画「ホスピタル」で主演。
なんと現在はロサンゼルスの不動産業で大活躍しているのです!
コールドケースから5年後の2008年から不動産業界に入ったそうです(彼女が23歳の時)
2014年までドラマなどの脇役出演を続けながら不動産業で活躍しているようですね。
今回演じたケイティ役の家は実業家という感じでビジネスに憧れる男の話でもありましたが、実生活では妹役だったトリッシュがビジネスウーマンとして大活躍している未来!誰が想像したでしょうか!すごいですね!
彼女のInstagramでは売買している不動産物件が見れますよ~。素敵なロサンゼルスの豪邸を取り扱ってるようですね!
挿入歌
コールドケースで使用されてる曲をまとめてみました。
オープニング、マットがヒッチハイクしてるシーン
Smash Mouth – Walkin’ On the Sun
マットとブレインが強盗するシーン
Nine Inch Nails – Closer
ラストシーン使用曲
Blessid Union of Souls – I Believe
今回のラストシーンの曲はブレシッド・ユニオン・オブ・ソウルズのデビューアルバムに収録された「I Believe」
アルバムは1995年11月に発売。ビルボードHOT100では第8位を記録している。
今回の犯人はやたらとビジネスを立ち上げようとしたり、強盗したりとお金に執着しているようでしたが、この「I Believe」はそういうお金にまつわることを歌っている歌でもあります。
歌詞とエンディングのシーンが見事にシンクロしていました。
今回の事件は1997年なので、時代とちょっとズレがある曲チョイスです。(コールドケースあるある)
コールドケースに使用されたエンディング曲をまとめたプレイリストをAmazon Musicに作ってみました!
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今回の一言
今回亡霊を見たのは犯人。大事な妹まで騙そうとしていたからか、お兄ちゃんであるマットめっちゃ睨んでたな。
次の回、第11話「オフィーリア(Hubris)」の感想はこちら
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