コールドケース迷宮事件簿 第8話「蝶々(Fly Away)」
米国放送日:2003年11月30日
監督:ジェームズ・ホイットモア・Jr
今回の監督、ジェームズ・ホイットモア・Jrは第15話「ダンス・パートナー」や第33話「フリーペーパー」のエピソード監督も務めています。
他に「ビバリーヒルズ青春白書」や「ロズウェル~星の恋人たち~」たちでもエピソード監督を担当。

☆今回のエピソード「蝶々」はAXN Japanが人気投票をすると必ず上位にランクインしていた名作回です。
簡単なあらすじ
2年前の2001年に母子が窓から投げ飛ばされる事件が発生。
ベテラン刑事が担当していたにも関わらず事件は未解決だったが、昏睡状態だった母親が2年ぶりに目を覚ます。
リリーたちは記憶がない母親と共に事件解決へと動き出す。
※時期により配信が終了してる場合があります。
日本版「コールドケース~真実の扉~」シーズン1 第2話のモデルとなったエピソードです。
今回の事件
2001年5月21日 トーヤ・マイルズ事件
母子が窓から落とされる事件が発生。
子供(トーヤ)は即死、母親は昏睡状態に陥り2年が経過する。
当時の担当はビリー・マーキンズ。33年のベテランでも犯人を割り出せないでいた。
当時関わっていた人物たち(※ネタバレ含みます)
ネタバレになるのでご注意ください。
ロージー・マイルズ
トーヤの母親でシングルマザー。17歳の時にトーヤを身ごもる。
3年前に酒気帯び運転で保護観察処分になっており、父親からは虐待されていた。
ジョシュ・フリーリー
ロージーの保護観察官。
アパートの管理人
ロージーのアパートの管理人。
事件当時黒人の男が走って出てくるところを目撃。黒人嫌いでもある。
エンジェル・リヴェラ
トーヤの学校の清掃員で何度がロージーと関係を持つが、子守りが嫌になりすぐに別れる。
マクリーン・マカウスキー
ロージーの父親。ロージーが子供の頃に性的虐待をしていた。
ロージーに助けを求められるもアパートの前まで来て引き返す。
フィリップ・ウィリアムズ
18歳の黒人青年。当時トーヤの学校で働いていて、夜にはピザ配達のバイトをしていた。
第8話「蝶々(Fly Away)」のネタバレ感想
録画ミスの女王感想にはネタバレがありますのでご注意ください。
一言で言うと「つらい」
つらい。
この話は何回か見てますが、久しぶりにというか、親になってから初めて見てみたら、
つらい。辛すぎる。。なんて言ったらいいか・・・。見終わった後泣きすぎて頭痛くなりました。。
とりあえず、保護観察官フリーリーはクズすぎて怒りに震える。
ラストシーンではフリーリーの被害者と思われる母子が集まってました。
今回の事件では殺人犯ではなかったけど、これまでの悪行では証人が沢山いるようなので、アメリカってこともあり重い刑になると思われます。



最後のリリーたんの睨みに凄みが感じられました!
リリーの生い立ちが徐々に明らかに
リリーは今回、事件を調べていくうちにロージーと自分の母親や自分の生い立ちと重ね合わせてしまい、
「ロージーに冷たくない?」とスコッティから突っ込まれるシーンも。
今回の話でリリーの生い立ちがどんどんわかってきました。。。
リリーの経験上、子供作っておいて世話をしない親に怒りを感じつつも、
シングルマザーと子供を利用する男たちにも怒りを感じて今回のリリーたんはどっと疲れただろう。。
しかしどんどん調べていくと、ロージーはトーヤを本当に愛していて心が救われた。
だからリリーも最後はちゃんと結末を優しく伝えて、ロージーをちゃんとした施設に送り届けたんだと思います。
刑事としての目線だけならいいのですが、恵まれない子供としての目線もリリーにはわかるから、
両方からの目線で仕事をしなきゃならないのはキツかったと思います。
そして弱い立場であるシングルマザー、女としての目線も考えると・・・頭痛くなりますねこれは。
シングルマザーの社会的立場
今回の事件の母親はシングルマザーで、ダメ母のレッテルを張られてました(実際リリーもそう見ちゃってた)
実際酒気帯び運転しちゃうし、お遊戯会では周りが引くほど泣きながら娘を見つめちゃうし、傍から見ると関わりたくない親かもしれない。
実際まともに仕事に就いていないようだったし、男を作って生きていくしかないんだよね。。
ただでさえ女性の給与は低く、ひとりで生きていくのは大変。。
しかも子供も抱えて・・・。母親としてのロージーは素晴らしかったのだけど、環境が最悪でした。
(子育ても大変だし、ひとりで育てるしかないのなら精神的余裕はないよね。。)
そしてロージーは実の父親から性的虐待を受けていたため、そういう男たちの空気をすぐに察知し、娘を守って行動に移してしまった。。
自分の経験上、娘だけは守りたかったんだよね・・・。
すべてのタイミングが悪かった。悲しい事件でした。



皆が皆ではありませんが、シングルマザーに近づいてくる男は子供狙いの奴もいるってのが胸糞悪い現実・・。
しかしこれ、日本では親子心中というものがあるので日本だったら簡単に解決されそうだな。
同じく刑事ドラマの「クローザー」では「親子心中(OYAKO SHINJU)というものが日本にはあって~」みたいな話がありました。
「親が子供を殺すわけ!?」ってみんな顔をしかめてたっけ・・・。
親子心中って日本特有なのか・・・?ってその時初めて知ったな。。
リリーが自分の過去と向き合う
ラストシーンでは、スコッティに言われた「ひとつでもあったでしょ?幸せだと感じたことが」の言葉を受け止めて、
リリーは小さかった頃のホームビデオを見ていました。
リリーと母親が一緒に雪の上で天使ごっこをしてるビデオ(´;ω;`)
このビデオを見て、幸せだったと感じるのもなんだか悲しいことなのです。
毒親でもやはり親は親・・・なんだと。幸せだったと思ってしまう。。
悔しいけど、楽しかった思い出はあるものなんですよね。。
2001年
今回事件が起きたのは2001年。
米で2001年といったらやはり911なわけですが、今回の事件は5月設定のためテロ前の事件ですね。
2001年といったら海外セレブのパパラッチがとらえたセレブファッションが人気に。
洋楽ではブリトニー・スピアーズやクリスティーナ・アギレラなどが大活躍。
ファッションはもちろんローライズジーンズ!!
これはもう00年代を代表するファッションですね。
2001年に公開された映画
「パール・ハーバー」
「A.I.」
アカデミー賞受賞作品「ビューティフル・マインド」
挿入歌
冒頭、ロージーがトーヤと一緒に寝るシーン
Azure Ray – Sleep
エンジェルがロージーの部屋に来てビデオカメラを持っていくシーン
Fuel – Hemorrhage (In My Hands)
ラストシーン使用曲
DJ Sammy, Yanou – Heaven (Candlelight Mix)
今回のラストシーンはDJ Sammy&Yanouの「
元々はカナダのロッカー、ブライアン・アダムスが1985年にリリースした楽曲。
2001年11月21日にDJ SammyとYanou verをリリース。ボーカルはシンガーのDo。
イギリスとビルボードHOT100で1位を記録。また、リリースから6年後の2007年11月17日にふたたびチャートイン。
2009年10月28日にもまたチャートインする異例の大ヒット曲となる。
ちなみにDJ Sammyはスペイン人で、Yanouはドイツ人DJです。
ボーカルのDoはブライアン・アダムスとライブでこの曲をデュエットしたこともあるそうですよ。
ラブソングで女性ファンの心を鷲掴みにしてきたブライアンの楽曲が、こんなに綺麗で胸に沁みるようなカバーをされて、ブライアンもきっと喜んだと思います!



しかしコールドケースはブライアン・アダムス好きやな~。第2話でもラストシーンはブライアンでしたね。
コールドケースに使用されたエンディング曲をまとめたプレイリストをAmazon Musicに作りました。
今回の一言



母親になってから見る「蝶々」は本当に辛すぎて、体に症状が出てしまう・・・(頭痛、吐き気など・・・)
次の回、第9話「サイン(Sherry Darlin’)」の感想はこちら












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