コールドケース 第11話「オフィーリア(Hubris)」
米国放送日:2004年1月11日
監督:アニエスカ・ホランド
今回の監督はアニエスカ・ホランド。ポーランド出身で、コールドケースでは第22話「プラン」、第103話「掲示板」、第123話「暗証番号」でも監督を務めています。
「ハウス・オブ・カード 野望の階段」では演出を務め、エミー賞にノミネート。
簡単なあらすじ
1995年、21歳の女子大生だったホリーは車のアンテナで首を絞められスクールキル川で遺体で発見される。
当時ホリーと交際していた元大学教授の男が容疑をかけられており、身の潔白を証明したいとリリーの元へ駆け込んでくる。
今回の事件
1995年5月11日 ホリー・リチャードソン事件
21歳の女子大生だったホリーは車のアンテナで首を絞められスキュールキル川で遺体で発見される。
それから9年後、今度はノリスタウンで売春婦のリノア・グランディが同じような殺され方をしている。
当時関わっていた人物たち(※ネタバレ含みます)
ネタバレになるのでご注意ください。
ロイ・メナード
元大学教授。妻子持ちだが、教え子であるホリーと恋愛関係だった。現在は妻も子も職も失い、外国人相手に英語教室を開いている。
グレッタ&モニーク
2人ともロイと関係を持っていた元女子学生たち。ロイとの関係にはいい思い出がないようで不満を抱えていた様子。
バーバラ・キャライズ
彼女もロイと恋愛関係だったひとり。現在は教職員。
当時ホリーに、ロイとの関係はあまり深入りするなと忠告をしていた。
バリー・テプラ
当時ホリーに片思いしていた。現在は精神薬を飲みながらカウンセラーの元へ通っている。
同じように殺されたリノアにも付きまとっていた。
犯人&犯行
がっつりネタバレになります!!!
パーティでロイの家族を見たホリーは別れを決意。本気ではなかったことをロイに伝えると、
ロイは自分で関係を終わらせる主導権がないことに腹を立て、一人帰宅しているホリーを襲い車のアンテナで絞殺す。
その後、ホリーの遺体をハムレットの登場人物で絵画にもなった「オフィーリア」のように飾り付ける。
売春婦のリノアに関しては、バリーに罪をかぶせるために自分の英語教室に通う男に殺害を依頼していた。
今回は声優さん(大塚芳忠さん)で犯人確信。(前回は外した模様)
第11話「オフィーリア(Hubris)」の感想
感想にはネタバレがありますのでご注意ください。
文学者男の面倒くささ
今回は美術史の授業をする大学教授と女子大生の不倫問題。。しかもロイは毎年毎年相手を変えて不倫していたというから驚きw
大学教授であるため彼の話す言葉は女子大生から見れば憧れで格好いい大人の男に見えたのでしょう。
しかし蓋を開ければみんなウンザリして彼との関係に不満を持っていた様子。
1年で振られるわけだし、体の関係だけだったのでしょう。デートもできないしね。
そして今回遺体遺棄の仕方がシェイクスピアと来たものだからw
リリーたちはオフィーリアに気づかずww
バリーにたどり着かなければ解決は難しかったはず!
ヴェラが「こんなもん読んでられっか!」と本を投げ出してたのは笑いました。
ロイは冒頭リリーの元へやってきたときから「逃亡者」の話をしたり、知識ひけらかし男って感じで私は苦手ですねww
リリーちゃんにも何か難しい言葉で言ってましたが、「なに?」って聞いちゃうリリーちゃん。正直だったw
そしてロイがホリーを殺したのは、自分から相手を振って生きてきた男が初めて女性から別れを切り出されたことに腹を立てたから。
原題のタイトル「Hubris」も「傲慢」という意味。納得です。
「愛してるって言ってるんだ」と言ったセリフも小ばかにしてますよね~!愛してると言えばとどまってくれるんだろう?ってバカにした感じが見えててイラッ!
まだ21歳でこれから未来あるホリーのほうが過ちを認め、新しい人生を歩もうとしていたのだから大人だった!
実際襲ってるときも「俺が終わらせる!」って言ってるし・・・。主導権握り男め。
リリーとカイトの恋愛模様
今回はリリーとカイトの関係が一歩前進!恋に臆病なリリーちゃんがとっても可愛くて見ててニヤニヤしちゃいましたwあんなにルックスが良くても恋に奥手だなんて!仕事人間のリリーたんのこれからの恋愛模様はどうなるのでしょうか?
後日、2人がバッタリ会うシーンは良い大人どぎまぎしていて可愛かった。
父親の勘
今回の被害者ホリーの父親はずっとロイが犯人だと確信していました。
親の勘でしょうか。再捜査で怒りが増してしまい、お父さんはロイのところに行き殴りつけてます。
殴られても大人しくしてるロイ。これもすべて計算なんですよね。バリーに罪をかぶせれば教授職に復帰できるのだから。
「私もう子供じゃないの」と反抗する娘に「大人なら大人らしくちゃんと答えなさい」というセリフ。頂こう。
スコッティが精神病に詳しいわけは・・・
今回、バリーが飲んでる薬に詳しかったり、バリーが発作を起こしたときの対処法が素人ではなかったスコッティ。
これからのエピソードで何かしら明かされそうですね。
1995年
今回事件が起きたのは1995年。前回に引き続き90年代が舞台でした。
海外ドラマではフレンズは第2シーズンに突入。「ビバリーヒルズ青春白書」ではみんな大学生でドナちゃんはレイと付き合ってた時代ですね。
アメリカではAmazon創業者のジェフ・ベゾスが社名をCadabraからAmazonへと変更した年でもあります。
ここ日本では阪神淡路大震災が起きたり、地下鉄サリン事件が起きたりと激動の時代でした。
そんな中でもコギャル文化が生まれたり、なんだか元気もあった時代。
しかし援助交際という言葉も生まれ、なんだか若い子とおじさんの組み合わせが今回の事件と重なる感じもあります。。(援助交際は日本での話だけどね)
1995年に公開された映画
「ダイ・ハード3」
「スピード」
アカデミー賞受賞作品「ブレイブハート」
ゲスト出演者
今回は海外ドラマファンなら見たことある!と反応してしまうゲスト出演者だったはず。
ジェフリー・ノードリング(ロイ役)
今回犯人を演じたのはジェフリー・ノードリング。
1962年3月11日アメリカ合衆国/ニュージャージー州出身
「24」のラリー・モス役や「デスパレートな妻たち」のニック役を演じています。
多数の海外ドラマに出演しているので、どこかしらで見たことがあるのではないでしょうか?
教授の役柄同様で色気がありますね。
近年では「ウォーカー(2021)」や「ビッグ・リトル・ライズ(2019)」にも出演しています。
ラリー・ブランデンバーグ(マイク・リチャードソン)
今回被害者ホリーの父親を演じたのはラリー・ブランデンバーグ。
1948年5月3日アメリカ合衆国/ミネソタ州出身。
どこかで見たことあると思ったら「アリーmy Love」のヒプキンス判事ですね!
他にも「NYPDブルー」や「名探偵モンク」にも出演しております!
挿入歌
コールドケースで使用されてる曲をまとめてみました。
オープニング、ホリーがロイを見つめてるシーン
Adam Ant – Wonderful
バリーがホリーに話しかけるシーン
Lisa Loeb – Stay
ラストシーン使用曲
Oasis – Don’t Look Back In Anger
今回のラストシーンの曲はオアシスの「Don’t Look Back In Anger 」
1995年に発売されたアルバム「モーニング・グローリー」に収録されています。
このアルバムは全世界で2500万枚以上を売り上げ、オアシスをスターダムにのし上げた作品。
「Don’t Look Back In Anger」は1996年にシングルカットし、全英1位を記録。
「オフィーリア」ということで、今回はイギリスのバンド、オアシスの曲を使ったのでしょうね。ちなみに絵を描いたミレーもイギリス人です。
コールドケースに使用されたエンディング曲をまとめたプレイリストを
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今回の一言
ヴェラは兄弟のことなんて言われたんだろう・・。
次の回、第12話「接着剤(Glued)」の感想はこちら
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