今回のエピソードはAXNが行っていた「コールドケース好きなエピソードランキング」に上位に入っていた名作回です。個人的にも大好きなエピソードで、エンディングではボロボロ泣いちゃいます。
コールドケース迷宮事件簿
シーズン2 第3話「ダニエラ(Daniela)」(通算26話)
米国放送日:2004年10月17日
監督:David Barrett
今回の監督はDavid Barrett。コールドケースでは今回が初監督作品。
全6エピソードを監督し、シーズン6からはスーパーバイジングプロデューサーとして作品に携わっています。
他に「ヤングスーパーマン」「ヴェロニカマーズ」でもエピソード監督を務めています。
簡単なあらすじ
リリーとスコッティが朝のコーヒーを買ってると、ひとりの女性が目の前に現れる。
彼女は「旦那を通報したい」とし、リリーたちにあるフィルムを渡す。
それを見てみると、男子高校生が若い女性に銃を向けている映像がおさめられていた。
※時期により配信が終了してる場合があります。
今回の事件
1979年5月 身元不明女性
ゴミコンテナから血が付いた女性の衣服やバラの花びらが発見される。
血や頭蓋骨などが付着していたため、死因は頭部の被弾。
遺体は見つかっていない。
被害者
ダニエラ
プエルトリコ系の女性。バス停によくいたので娼婦だと思われていたが、実際に体は売っていなかった模様。
当時関わっていた人物たち(※ネタバレ含みます)
ネタバレになるのでご注意ください。
ジョン
妻にDVをしている男。
娼婦を買い、暴行を加えるのが趣味。
過去にダニエラを自主製作映画に出演させていた。
クリス
ジョンの友人。
高校卒業後はジョンと疎遠になっている。
大家
元々物置小屋だったところをダニエラに貸していた大家。
週末になるとダニエラの部屋から男の声が聞こえることに気づいていた。
マルケット
元娼婦。
現在は娼婦を救う活動をしている。
キャシー
クリスに惚れていた同級生。
ダニエラに違和感を抱いていた。
ポップス
クリスの父親。
ダニエラとの交際に反対していた。
犯人&犯行
がっつりネタバレになります!!!
ダニエラと一線を越えたクリスは、ありのままのダニエラを受け入れ、プロムにも一緒に行く約束をしていた。
しかし厳格な父親にプエルトリコ系で娼婦のようなダニエラとの交際を反対される。
クリスを殴った父親に怒ったダニエラは、怒りのまま殴り返し、本当の正体がバレてしまう。
父親から一線を越えたことを咎められるクリス。
真実を告白して欲しかったダニエラの前で、クリスは「関係なんか持っていない」と父親に嘘をついてしまう。
失意のダニエラはふたりを追い返し、ひとり寂しく自室で自殺を図る。
第26話「ダニエラ(Daniela)」のネタバレ感想
感想にはネタバレがありますのでご注意ください。
まさかのダニエラの正体
今回のエピソードは衝撃でした。
娼婦のような恰好や見た目からしてまさかダニエラが男だったとは視聴者も気づかなかったのでは?
そして男子高校生との淡い恋愛模様もグっとくるポイントでした。
クリスももともとゲイというわけではなく、ダニエラという女性に恋をしたら男だったというだけ。という感じで、純粋でまっすぐな恋でした。
時代も1970年代後半で80年代に移り変わろうとしている時。
今ではLGBTの存在は認められてきていますが、この時代ではまだまだ難しかったと思います。
しかもただのゲイではなく、女性になりたかった男性ですからね。
もともとストレートだったと思われるクリスがすべてを受け入れてダニエラを愛していく様もよかったし、屋上で洗濯物に囲まれながら愛し合ったシーンがとても綺麗でした。
そういえば「アリーmy Love」でも惚れた女性が実は男だったというエピソードがありましたね。
ゲスト出演者
ダニエラ役 オナフア・ロドリゲス
今回、実は男性で女性として生きたかったという難しい役柄であるダニエラを演じたのはオナフア・ロドリゲス。
4月26日ニューヨーク出身。
元々地元のニューヨークでミュージカル女優をしていましたが、拠点をロサンゼルスに移し、
人気ドラマ「コールドケース」を始め、「ER緊急救命室」「CSI:マイアミ」などにゲスト出演。
ニューヨークにあるアメリカンミュージカルドラマティックアカデミー卒。
日本でも放送していた「ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ〜」ではエモリア・メレンデス役で11エピソードに渡って出演。
2023年にはドラマ「ペリー・メイスン」に7話に渡って出演。
1979年のジョン役 コディ・マクマインズ
今回、高校生の頃から娼婦に興味を持っていたジョンを演じたのはコディ・マクマインズ。
1985年10月4日カリフォルニア州パサデナ出身。
11歳の頃から子役として活躍。映画やテレビドラマに多数出演後、
2001年公開のコメディ映画「 Not Another Teen Movie」や「チアーズ!」に出演しプチブレイク。
海外ドラマ「名探偵モンク」では、主人公モンクが通っていたセラピスト、クローガー先生の息子役で出演。
1979年
今回事件が起きたのは1979年。
イギリスではクイーンが「Don’t Stop Me Now」シングルカットし大ヒット(アメリカではそれほどヒットせず)
アメリカではドナ・サマーなどのディスコソングが大ヒットしていた時代です。
しかしディスコブームが行き過ぎて、音楽業界ではセールスが落ち込みリストラの嵐。
そんな中で、マイケル・ジャクソンは「オフ・ザ・ウォール」を発表。
この1年前、1978年もバリバリのディスコブーム。
1979年もまだディスコブームではありましたが、音楽業界は大変だったようですね。
1979年に公開された映画
「地獄の黙示録」
「エイリアン」
アカデミー賞受賞作品「ディアハンター」
挿入歌
時代はディスコブームということで、今回の挿入歌もディスコソングだらけ!
オープニング
ドナ・サマー – Bad Girls
ダニエラの部屋で映画撮影をしてるシーン
The Knack – My Sharona
大家がダニエラの部屋の前で男の声を聞くシーン
FL Jones – I Choose You
ダニエラがマルケットに男の話をするシーン
アニタ・ウォード – Ring My Bell
クリスがダニエラに謝罪するシーン
England Dan & John Ford Coley
I’d Really Love to See You Tonight
クリスとダニエラが屋上で踊ってるシーン
ヴァン・マッコイ – The Hustle
屋上でダニエラとクリスが愛し合うシーン
K.C. And the Sunshine Band
Please Don’t Go
プロムシーン
ヴィレッジ・ピープル – YMCA
ラストシーン使用曲
デヴィッド・ゲイツ – Goodbye Girl
今回のラストシーンはデヴィッド・ゲイツ作詞作曲の「Goodbye Girl」
1977年公開の映画「グッドバイガール」の主題歌で、1978年4月にはシングルチャート15位を記録する大ヒット曲となる。
日本では南沙織さんがこの曲を日本語でカバーしている。
もともとデヴィッドはブレッドというバンドを組んでおり、こちらでも自らが作詞作曲した「Make It With You」「If」などを大ヒットさせています。
Goodbye Girlは歌詞がダニエラとクリスにぴったりすぎて驚いています。
コールドケースに使用されたエンディング曲をまとめたプレイリストをAmazon Musicに作りました。
今回の一言
ダニエラが実は男とわかった途端のヴェラとスコッティの反応がおもしろいw
そして、ジェイ・ランバート警察学校の射撃教官が今じゃジュリアンになってるとw実はヴェラの身近に元男性がいましたねw
次の回、第4話「ボス(The House)」の感想はこちら